なつのかわぎし
夏の河岸
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作品データ
油彩画(カンヴァス・油彩)
制作者
:
安岡 信義(やすおか のぶよし)
制作年
:
1911
年
サイズ
:
45.5cm × 61.0cm
所 蔵
:
鳥取県立美術館(
公式サイト
)
解説文
:
故郷の洋画壇の形成と発展の素地を築いたとされる鳥取県出身の安岡が島根県立杵築中学校(現・県立大社高校)に図面教師として赴任していた時期の作品。夕焼けが彷彿される赤い陽光を受けた山並みと河岸の民家を望む田園風景を描いている。1910年代の安岡の作品は、光の捉え方に意識を向けた多様な表現を模索していた痕跡がうかがえる。本作はそのうちの1点である。
選定者情報
氏 名
:
松本 唯
学校名
:
鳥取短期大学
学 科
:
生活学科 住居・デザイン専攻
紹介コメント
河岸の水影が美しく表現されているだけでなく、その他の微細な部分まで丁寧に描写されており感銘を受けました。また、作者の選んだ色彩があたたかみを帯びていることから、まさに人柄が表れているような作品であると感じました。奥に描写された山々には遠近法が使われており、空気感がこの絵画越しにも伝わってくるような技術も素敵です。一度モデルとなった地を訪れたいと思わせるような魅力的な絵画だと思いました。(2025年3月)