
10年を機にさらに躍進

設立11年目を迎えた本学は、私学ですが、「地域立の大学」と言えます。鳥取県、地元の自治体、各種団体、多くの地域の人々の厚い要望と財政的ご支援を受けて設立した「経緯」、「地域に貢献」、「地域医療を支える」人材育成という「理念」、そしてこの10年間、入学生の70%以上は鳥取県出身、卒業生は県内、島根県を含めると90%以上が山陰の地に看護師、保健師として就職をしています。まさに地域のための大学です。
また、昨年度、文部科学省の新たな補助金で、全国一位と認定された「遠隔看護のための仕組みづくりとその人材育成」は5年計画でスタートしました。従来の教育の絶えざる深化、そして新たな取組み、10年を機にさらなる躍進をと思います。
傍にいると何か「安らぎを感じる」、「希望が感じられる」、そんな看護職を育んでまいります。
鳥取看護大学
学長 山田 修平
シンボルマークは、寄り添う2枚の葉を表し、本学がめざす「豊かな人間性で患者に寄り添う人材」を表現しています。イメージカラーの緑と黄緑は、新芽の若々しさや瑞々しさをイメージさせる色として、人の成長・発展を表しています。また、ロゴタイプはシンボルマークとの調和を考えて作成したオリジナル書体です。
本学のシンボルマークである二葉の耳を持つマスコットキャラクター「かんとりぃ☆」です。その耳で患者さんの話をしっかり聞き、心からの看護を志しています。また、顔は鳥取の名産「梨」を、からだは白衣をイメージしています。特徴的なポーズは、星座シグナス(白鳥座)を見上げています。名前には「看(かん)」と「鳥(とり)」を入れ、キャラクターの持っている「☆」をつけました。「地方(カントリー)」の輝く大学となりたい、という願いを込めています。
大学評価は、大学・短期大学の教育研究活動の継続的な質の保証や改善・向上、主体的な改革・改善への取り組み、学生支援や管理運営など、あらゆる面から大学・短期大学を評価するものです。鳥取看護大学は、(公財)大学基準協会による令和2年度大学評価(認証評価)の結果「適合」と認定されました。
鳥取看護大学の特色
■ 地域に根ざす4年制看護大学

鳥取看護大学は、地域の要望に応えて、平成27年4月に開学しました。緑豊かな自然環境、充実した学舎、さまざまな実習施設での学びを通感じることのできる質の高い看護者をはぐくみます。
●学部・学科 看護学部看護学科
●入学定員 80名
●取得学位 学士(看護学)
●取得資格 看護師国家試験受験資格(全員)
保健師国家試験受験資格(選択制 人数制限なし)※
※単位修得による履修条件があります。
養護教諭二種免許状(選択制 保健師免許を取得し、指定科目の単位を修得した場合)
●想定する就職先・進路
医療/病院、診療所、老人保健施設、訪問看護ステーションなど
福祉/介護老人福祉施設、老人ホーム、ケアハウスなど
行政/都道府県(保健所、県庁など)、市町村など
教育/小学校・中学校など(養護教諭)、看護師養成施設(教員)など
民間/企業の健康管理部門、製薬企業(MR)など
進学/大学院、海外留学など
その他/国内外のボランティア団体、国際協力NGO団体など
■ 育成する人材像
これからの社会が求める看護者を育成する大学として、次のような人材を育成します。
■ 育成する5つの力
上記の「育成する人材像」を教育理念にすえた上で、看護専門職にたずさわるものとして、次の「5つの力」をはぐくみます。
看護学部 看護学科
(入学定員80名)
■ 教育課程
本学の教育課程は7分野からなり、それらを学年進行にそって段階的に学修するように配置しています。特に教育課程のひとつに「地域包括支援分野」を設け、地域における看護を重視していることが本 学の特徴です。高度な看護ケアの修得はもちろんですが、さらに地域包括ケアシステムを軸とする看護実践を学びます。地域医療・在宅医療を支える看護職として、地域に貢献できる人材となることをめざします。
■ 臨地実習
鳥取看護大学は「地域とともに歩む」大学です。とくに「地域包括支援分野」をおいて、将来の地域・在宅、連携・協働のあり方を見すえて活躍する看護師・保健師の育成をめざします。実習では段階的に4年間で確かな看護実践力が身につくように科目を配置しています。さまざまな健康レベルの人びとに接し、自分自身に向き合いながら、看護ケアとはなにか、どうあるべきかを探求します。1~4段階で構成された実習プロセスにより、看護を実践するために必要となる知識と技術の修得を繰り返し、確かなものにしていきます。
4段階の実習プロセスで確実にステップアップ!
1年生から地域に触れ、健康レベルの高い人びとの生活から、徐々に健康レベルの低い人びとの生活へと認識の幅を広げます。4年生で再度、健康レベルの高い、地域で生活する人びとの健康について認識を深めていくプロセスをたどります。実習プロセス最終の第4段階では、地域志向展開実習をとおして、連携・協働の実際を学び、看護を統合するプロセスを歩みます。さらに看護統合実習では、これから遭遇する課題への取り組みを修得し、自分の進む方向性を明確にします。
鳥取県全域に自宅から通える実習先を確保
鳥取看護大学では学生の希望にあわせ、実家から通える自身の地元で学外実習が行えるよう、鳥取県全域と島根県や岡山県をふくむ22市町村に協力施設を確保。できる限り、東部が地元の学生は東部で、西部が地元の学生は西部で、中部在住や遠県出身の学生は本学の近くで学外実習に取り組めるようにしています。
大学院 看護学研究科 看護学専攻(修士課程)
●学科専攻 看護学研究科 看護学専攻(修士課程)
●修業年限 2年(長期履修制度、夜間・土日開講 あり)
●学 位 修士(看護学)
●専門性を発揮するための10のコース
看護教育学/地域包括ケア/メンタルヘルスケア/看護イノベーション/公衆衛生看護/小児看護
療養支援看護/看護生体/感染管理看護/母性看護
履修証明プログラム
「履修証明プログラム」とは、大学が学校教育法に基づいた一定のまとまりのある学習プログラムを主に社会人を対象として開設し、その修了者に対して学校教育法に基づく履修証明書を交付するものです。
本学でもこの制度を活用し、社会人の多様なニーズに応じた体系的な学習プログラムを提供します。
意欲のある社会人のみなさま、ともに学び合いましょう。
鳥取看護大学棟
■ 施設・設備
5階建で、1階は「まちの保健室」などを開催するかんとりぃ☆ホールや事務室、2階には大小さまざまな講義室やロッカー室を整備しています。3階には実習室や実験室があり、看護の基本的技術を実践的に学ぶことができます。4階には医療関係の専門書が充実した付属図書館別館やパソコンを完備した図書館サロンがあり、自主学習をする環境が整っています。5階には専任教員の研究室を備え、屋上では車椅子などの訓練実習を行うことができます。
1階 かんとりぃ☆ホール
2階 講義室
3階 基盤看護学実習室
3階 成人・地域包括看護実習室
3階 母性・小児看護実習室
3階 実験室
4階 演習室
4階 付属図書館 別館
4階 図書館サロン
屋上 車椅子訓練実習スロープ