研究紀要 87号

本学研究紀要は図書館本学関係資料コーナーに常設しております。
館外への持ち出しはできませんので、図書館内にてご利用ください。
第87号 2023年7月10日刊行 紀要一覧へ
タイトル | A市における認知症者を自宅で介護する人の心理的・社会的状況の調査 ―うつ傾向と就労への着目― Research Conclusions Psychological and Social Situation of People Caring for People with Dementia at Home in City A ―Depressive Tendency and Attention on Employment― |
---|---|
著作者 | 中川 康江 Yasue NAKAGAWA |
ページ | 1-8 |
概要 | 高齢化社会に伴い,認知症者を介護する人の負担も増加している.そのため,介護者の心理的・社会的支援策の再検討は必要と考えた.今回認知症の介護者に対して,介護者の属性から社会的状況とCES-D を用いて心理的状況について調査を行った.その結果,約6 割の人がうつ傾向であることが分かった.そしてうつ傾向と就労状況は関連し,介護者を支える支援者の存在が就労状況と関連していることも分かった.これより,介護者への支援策は,医療・福祉・行政にとどまらず,企業も含めて行う必要があると考える. |
キーワード | CES-D 自宅介護 認知症者 |
タイトル | 障害者の健康状況および「まちの保健室」についての認識 ―障害者支援施設の職員の視点から― Perceptions of the Health of People with Disabilities and Local Health Room ―Perspectives of the Employees of the Support Facilities for People with Disabilities― |
---|---|
著作者 | 藤原 美智子・村口 孝子・加藤 紗也香・鈴立 恭子・古都 昌子 Michiko FUJIHARA,Takako MURAGUCHI,Sayaka KATOU, Kyoko SUZUTATE,Masako FURUICHI |
ページ | 9-16 |
概要 | 障害者の効果的な健康支援を目指し,障害者支援施設の職員の視点から,障害者の健康に関する状況や「まちの保健室」についての認識を明らかにすることを目的に4 名にインタビューを行った.職員は,利用者に寄り添い支援をする中で,個別性をふまえた健康支援の難しさを認識し,専門的な知識に基づく支援を求めていた.障害者を対象とした「まちの保健室」は,方法や内容の工夫をすることで健康増進につながる効果への期待や職員も学べるものを望む一方で,具体的なイメージが持てない状況もみられた. |
キーワード | 障害者 健康相談 まちの保健室 |
タイトル | 保育者の経験年数と保育実践との関連について ―実践中の視線と言葉かけに着目した事例分析― The Relationship Between the Years of Childcare Worker Experience and Their Approach : A Case Study on the Views and Remarks of Childcare Workers during Activities |
---|---|
著作者 | 仙田 真帆・森木 優芽 Maho SENDA,Yume MORIKI |
ページ | 17-26 |
概要 | 本研究は,保育経験の差によって保育者の実践にどのような差が生じるかについて,事例分析を通して明らかにするものである.同一の指導案を用いて,熟達保育者と保育学生が保育実践を行い,実践中の視線移動と子ども達への言葉かけを分析対象として両者の実践を比較した.保育者の視線分析の結果,保育者による子ども達への視線移動速度や注視時間において両者には差が見られることが明らかとなった.また,子ども達への言葉かけについて,発話時間の長さ,使用された頻出語句,子ども達へのフィードバックの仕方において異なる様相が確認された. |
キーワード | 保育経験 視線移動 言葉かけ |
タイトル | 〈研究ノート〉 インタビューから分かった精神障害を有する人への COVID-19に対する予防教育の不足感 Lack of COVID-19 Prevention Education for People with Mental Disorders Revealed from Interviews |
---|---|
著作者 | 中川 康江 Yasue NAKAGAWA |
ページ | 27-32 |
概要 | 精神科病棟は,閉鎖的環境などを背景に集団感染が生じやすい.このため,精神科病棟の感染予防策は多く存在するが,医療従事者や介護職員などを対象としたものにとどまっている.今回当事者主体とした感染予防策を構築したいと考え,当事者へのインタビューを行った.その結果,「障がい者に対する偏見」「知識不足による不安」「教育機会を希望」「対策の継続」という4 つのカテゴリが得られた.この結果をもとに,当事者主体の感染予防教育プログラムの構築を行っていきたい. |
キーワード | 精神障害を有する当事者 COVID-19 予防対策 インタビュー |
