助教 石賀 安枝
1.教育に対する責任
私は本学において、主に食生活論、栄養指導論、ライフステージ栄養学など栄養士資格に関わる科目を担当しており、理論および実技の指導をしている。
2.教育の理念
私は本学の教育活動において、以下の3点を重視している。
1) 目的意識をもって自主的に行動する力の育成
2) さまざまな問題に目を向けて解決に取り組む姿勢を身につけること
3) 物事を多面的に捉え、他者の立場を理解し、社会に貢献できる栄養士の育成
3.教育の方法
上述の教育理念を達成するため、例えば「栄養指導論」においては、教科書に沿って理論的な内容を丁寧に説明することを基本としつつ、関連資料を配布するなど実践的な理解を促すための工夫を行っている。実際の場面においてどのように知識を応用できるかを考察する時間を取り入れ、単なる知識の習得にとどまらず、適切な指導へとつなげる応用力を身につけることをねらいとしている。
このように、どの科目においても、将来「食」と関わりのある現場で役立つ即戦力を養うことを意識している。
4.学生による授業評価
2024年度の「栄養指導論」の授業評価アンケートでは、授業への興味や理解のしやすさが比較的高評価だった。画像や動画など視覚教材の活用が学習意欲向上に寄与していることがうかがえる。一方、「事前・事後学習への取り組み」について他項目と比較してやや低く、今後は学生の自律的学習を促すための指導法の工夫が求められる。
5.教育改善への取り組み
授業運営はシラバスの到達目標と計画に基づいて行っているが、その枠組みにとらわれることなく、受講学生の特性や学習意欲の傾向を踏まえ、科目内容への主体的な関心を喚起することを意識している。また、学内における公開授業の機会を活用し、授業の方法や学習者の興味を引き出すための工夫を参考にして自らの授業改善に反映させるよう努めている。
6.今後の目標
1) 短期的な目標
- 基礎知識の理解をより深めるためのシラバスの見直し
- 即戦力となる学生を育成するための指導方法の工夫
2) 中・長期的な目標
栄養士の業務は対象者のQOL向上に資することを根幹に持ち、そのためには健康的な食行動の習慣化を支援する姿勢が不可欠である。活動の場は多岐にわたるが、いずれにおいても求められるのは、専門的知識を対象者に応じて適切に伝える栄養教育マネジメント能力である。特に食事管理は、単なる栄養補給ではなく心をも満たす営みであり、この視点を教育実践を通じて学生に伝え、将来、多様な場で食の価値を自らの言葉で表現し、対象者に寄り添える人材の育成を目指している。
最終更新:令和7(2025)年9月30日


