研究紀要 74号

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第74号 2017年1月12日刊行    紀要一覧へ
タイトル 成人看護学実習における臨地実習指導者の指導行動の評価に関する研究
The Study of Effective Clinical Teaching Behaviors of Bedside Training
Instructors in The Adult Nursing Clinical Practicum
著作者 村口 孝子・平野 裕美・出石 幸子・永見 純子・小野 晴子
Takako MURAGUCHI,Hiromi HIRANO,Sachiko IZUISHI,Junko NAGAMI,Haruko ONO
ページ 1−13
概要  本研究は,平成29年度から成人看護学実習を受け入れる13施設の看護職者を対象に,臨地実習指導者の指導行動を明らかにし,臨地実習指導者と連携を深めながら協働した指導方法を検討する事を目的とした.臨地実習指導者のECTB平均得点は,『理論的指導』,『学習への刺激』については他の要素に比べて得点が低く,今後,意図的に協働・連携する必要があることが示唆された.兼任の指導者,受け入れている教育課程数では3課程以上で指導行動が高かった.
キーワード

指導行動評価 成人看護学実習 臨地実習指導者

タイトル 日本人の霊魂観
~団子はなぜ丸い~
A View of the Soul in Japanese ~Why is Dango round?~
著作者 荒井 優
Masaru ARAI
ページ 15−28
概要  日本の正月やお盆,祭りの日など,ハレの日に食べる食べものはなぜか丸いものが多い.神へ奉げる食べものが丸いのはなぜか.折口信夫の民俗学を通して,説明する.その背後には,日本人独自の霊魂観があり,日本人独自の神信仰と結びついた食事作法がある.
キーワード

折口信夫 郷愁体験 常世 浄土信仰 補陀落渡海 まれびと 祭り 石 依代

タイトル 〈研究ノート〉
地域で生活する障がいを持つ人々との当事者参加型教育を実施して
—看護学生が療養される人々の暮らしとケアを理解するために—
A Study of the Participative Education of Handicapped People in a Local Community
—For Nursing Students' Understanding of Life and Care of People under Medical Treatment—
著作者 仲野 真由美・土居 裕美子・中川 康江・伊藤 順子・菊原 美緒
Mayumi NAKANO,Yumiko DOI,Yasue NAKAGAWA,Junko ITO,
Mio KIKUHARA
ページ 29−38
概要  本研究は,地域で療養生活を送る人々と学生との対面による当事者参加型教育の教育効果を明らかにすることを目的として実施した,岡本充雄氏(日本ALS協会鳥取県支部支部長)による特別講義と,そこから得られた調査結果の概要を報告するものである.障がいへの理解の深まりや認識の変化,自身の振り返りなど,当事者の言葉から学生が多くの学びや気付きを得たことが示唆された.
キーワード

筋萎縮性側索硬化症(ALS) 当事者の声 当事者参加型教育 地域生活と在宅療養イメージ 学生の声

タイトル 〈研究ノート〉
思春期,青年期の親準備性に及ぼす乳児保育学習の検討
A Study of Childcare Lectures for Readiness on Parenthood in Adolescent
著作者 前田 隆子・井田 史子・鈴立 恭子
Takako MAEDA,Fumiko IDA,Kyoko SUZUTATE
ページ 39−42
概要  強い慢性的な育児不安を抱く親に,子どもの激しい泣き声等のストレスが加わると怒り,激高し,体罰に及ぶ恐れが潜在している.本研究では,若者がその当たり前のことを理解し,保育技術を学習することの親準備性に及ぼす効果について検討することを目的とする.学習内容と方法:対象は男子,高校3年生と大学1年生21名で,対照群との2群を設定した.学習は,乳幼児は泣いて欲求を表現することを中心に映像を用いて解説し,保育技術の説明と体験を計30分間行った.泣き声を3分間流し,その前後で(1)対児感情,および親準備性等を質問紙調査,(2)ストレスを唾液アミラーゼで測定した.結果:先に乳児の泣きについての知識と世話の方法を修得した群で,対児感情の回避点が,泣き声を聞く前に比べ後で有意に低かった.学習によって,泣きによるストレスが少なくなる傾向が示唆された.
キーワード

思春期・青年期 親準備性 乳児保育学習

タイトル 〈作品〉
作品「鳥取グルメ」
A Work “Tottori Gourmet”
著作者 前田 夏樹
Natsuki MAEDA
ページ 43−44
概要  本作品は地元新聞社の主催するコンテストに出品したもので,もっと元気なとっとりを基本テーマとし,鳥取県のグルメとしての梨をお題に制作した広告作品である.表現方法にはイラストレーションを用い,絵本をモチーフに制作した.
キーワード

広告 鳥取グルメ 梨 イラストレーション 絵本

タイトル 『枕草子』の複合動詞語彙—用語選択の意識から見た—
The Combined Verbs of ‘Makura no Soshi’
著作者 岡野 幸夫
Yukio OKANO
ページ (1)−(13)
概要  平安時代十一世紀初頭に成立した仮名随筆作品である『枕草子』に見られる複合動詞語彙について、数量的観点から概観した結果、『枕草子』は日記文学としての性格も色濃く持つが、とくに他の日記文学作品との語彙の共通度が高いわけではないこと、また、女性作者による平安和文作品の複合動詞語彙は均質性が高く、文学ジャンルによる違いを分析するには、さらに精密な分析の観点や手法を必要とする、という見通しを得た。また、「作者による用語選択の意識」という観点から分析した結果、卑近な日常語を避ける、明快な表現を目指す、という理由で物語作品では用いられない複合動詞が『枕草子』には用いられている、という仮説を得た。
キーワード

複合動詞 枕草子 用語選択の意識


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