研究紀要 73号

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第73号 2016年7月1日刊行    紀要一覧へ
タイトル 幼児教育保育学科学生の乳児保育学習による親性準備性の変化
Development of Readiness for Parenthood of Students in the Department of
Childcare and Education through the Infant Care Training
著作者 井田 史子・前田 隆子・鈴立 恭子・菊原 美緒
Fumiko IDA,Takako MAEDA,Kyoko SUZUTATE,Mio KIKUHARA
ページ 1−9
概要  本研究は,幼児教育保育学科学生の特性を知り,乳児保育の授業と,保育所での実習体験を通じて,乳児の受け止め方の変化を見ることを目的とした.A短期大学幼児教育保育学科1年生を対象に,後期開始時と1年終了時の2回アンケート調査を実施した.内容は対児感情と親性準備性を,尺度を用いて測定し,その変化を見ることで学習の効果を検証した.対象学生は,接近感情・回避感情ともに花沢が調査した大学生より高い値であった.学習効果として,乳児を見守る気持ちと,保育という仕事に対する前向きな気持ちの向上が確認できた.
キーワード

幼児教育保育学科学生 対児感情 親性準備性

タイトル 新設看護大学における1期生のディプロマ・ポリシーの認識(1)
—1年次調査より—
The First Class of Students' Understanding of the Diploma Policy in
a Newly Established College of Nursing(1)
—Research in the Freshman Year—
著作者 村口 孝子・井田 史子・岩澤 磨紀・佐々木 晶子・土居 裕美子
細田 武伸・宮島 多映子
Takako MURAGUCHI,Fumiko IDA,Maki IWASAWA,Shoko SASAKI,Yumiko DOI,Takenobu HOSODA,Taeko MIYAJIMA
ページ 11−21
概要  本研究は,A大学のディプロマ・ポリシーである「5つの看護力」の認識について,1期生が4年間のカリキュラムを通してどのように獲得していくかを明らかにする.2015年度の調査結果では,既修科目での学び,演習,実習における体験に基づく表現が盛り込まれている内容と,一般的,抽象的な表現に留まる内容に分かれる傾向が示された.今後の科目展開を通して「5つの看護力」の認識が深まることが示唆された.
キーワード

ディプロマ・ポリシー 新設大学 1期生 認識 変化

タイトル 愛知育児院創立期における貧孤児の受け入れと里親委託
The Foster Care Placement in the Early Stage of the Aichi Infant Care Home
著作者 菅田 理一
Riichi SUGETA
ページ 23−34
概要  本稿では,愛知育児院の創立期の貧孤児の養育内容を分析し,貧孤児の救済の組織的実施をみるに至る背景とその後の育児院の展開の基礎を明らかにすることを目指した.同育児院の創立は,わが国の育児施設の黎明期にあたるが,いまだこの育児事業に関する知見は少ない.育児院の財政は寄付金によるもので,事業継続の最大の課題は,運営資金の確保であった.受け入れた貧孤児は3歳以下で,ほぼ全員が乳母に預けられた.事実上の里親委託であった.育児院の基礎が構築されていった過程を明らかにしたい.
キーワード

愛知育児院 森井清八 養護実践史 子ども家庭福祉史

タイトル 大学における野外実習が参加学生の自然認識に及ぼす影響
The Effects of Outdoor Activity Programs on Students' Nature Awareness
著作者 近藤 剛
Tsuyoshi KONDO
ページ 35−44
概要  大学生を対象として,集中授業として実施した野外活動が参加学生の自然認識に及ぼす影響について,SD法を用いたイメージテスト,ならびに自由連想法を用いて測定した結果,大学生の自然に対するイメージは野外実習の影響を受け,より身近に,肯定的に変容し,連想語数の変容が生じていた.また,これらの変容は実施期間中の天候や生活環境といった野外実習の実施条件に左右される可能性が一部,確認された.
キーワード

自然体験活動 大学生 自然認識 実施条件 集中授業

タイトル 〈研究ノート〉
「まちの保健室」参加住民の健康意識
—拠点型における健康意識調査と全国調査の比較を通して—
Health Awareness of the Residents Participating in the “Local Health Room”
—A Comparison of the Health Awareness Survey in Fixed Location Health Rooms and the National Survey—
著作者 伊藤 順子・菊原 美緒・岩澤 磨紀・鈴立 恭子・田中 響
Junko ITO,Mio KIKUHARA,Maki IWASAWA,Kyoko SUZUTATE,Hibiki TANAKA
ページ 45−51
概要  本研究の目的は,拠点型「まちの保健室」参加住民の健康意識の実態を明らかにすることである.拠点型まちの保健室の参加者に健康意識調査を行った結果,主観的健康観は,厚生労働省の結果と同様に,「健康だ」と回答した割合が半数以上であった一方,健康に関する不安は持っていた.まちの保健室のリピーターが多い現状から,拠点型まちの保健室の特徴を生かして,より健康意識を高め,健康行動の変化につながる働きかけが必要であると考える.
キーワード

まちの保健室 健康意識 拠点型 健康行動

タイトル 〈研究ノート〉
Evaluating Training Instruction for the Basic Nursing Practice
Training through a Participant Observation Study
参加観察法による基礎看護学実習における実習指導の評価
著作者 Yasue UMEZU
梅津 靖江
ページ 53−58
概要  In order to develop an effective training education, this paper investigates the training instruction situation of a colleague, as well as considers what methods could be used for future training instruction. Students must deepen their learning in a way that moves from nursing techniques to nursing skills. Instructors must see that students learn nursing skills during their training and must also be involved in that process. The role of moving from nursing techniques to nursing skills is also a role of the teacher, and there is a need to make use of that role as part of future training instruction, and a need for educators to make use of intrinsic motivation in their future instruction.
キーワード

training instruction reflective practice basic nursing practice

タイトル 〈研究ノート〉
「まちの保健室」の連携・協働の構築
—認知・定着に向けてのこれまでの経緯—
Building Regional Cooperation and Collaboration with “Local Health Room” Activities
—Progress of Making Recognition and Stabilization—
著作者 藤井 麻帆・田中 響・美舩 智代・仲野 真由美・近田 敬子
Maho FUJII,Hibiki TANAKA,Tomoyo MIFUNE,Mayumi NAKANO,Keiko CHIKATA
ページ 59−71
概要  鳥取看護大学「まちの保健室」の連携・協働の構築について,これまでの経緯の概念的整理を行った.連携・協働体制を整えていく上で実感された困難性から,連携構築過程における「壁」の段階を見出し,説明することを試みた.また,「まちの保健室」の展開過程の段階を整理し,現在の状況を段階的に認識するとともに,今後の課題を抽出した.
キーワード

まちの保健室 社会貢献 地域包括ケア 連携 協働 看護

タイトル 〈研究ノート〉
糸賀一雄の共感思想と「ミットレーベン」
—「共感」から「共鳴」への道程—
Itoga Kazuo's Thoughts on Empathy and “mitleben”
—The Steps from Empathy to Emotional Resonance—
著作者 國本 真吾
Shingo KUNIMOTO
ページ 73−80
概要  本稿では,戦後「障害福祉の父」と称せられた糸賀一雄が,故郷である鳥取の地で行った最期の講義で用いた「ミットレーベン」の言葉の意味を,糸賀の共感思想との関係で読み解いた.「ミットレーベン」には,「共感」を中核とする人間理解とともに,新しい社会の建設を願った「共鳴」への期待が込められていると理解できる.今後の糸賀の研究において,「ミットレーベン」の語の解釈は糸賀思想の読取りの鍵になるであろう.
キーワード

糸賀一雄 発達保障 ミットレーベン 近江学園 皆成学園

タイトル 〈作品〉
作品「KING OF THE ANIMAL」
A Work “KING OF THE ANIMAL”
著作者 前田 夏樹
Natsuki MAEDA
ページ 81−82
概要  油絵具とアクリル絵具,写実とデフォルメなど異なる画材やタッチを同一画面上で表現するため,コラージュ風のポスターをイメージした作品を制作した.第20回鳥取県美術家協会展出品作品.
キーワード

油絵具 アクリル絵具 写実 デフォルメ コラージュ


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