研究紀要 75号
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第75号 2017年7月1日刊行 紀要一覧へ
タイトル | 鳥取県の病院における看護職のワーク・ライフ・バランスの2年間の変化 —WLB推進体制とWLB制度の視点から— Two-Year Change in Work-Life Balance of Nurses in Hospitals in Tottori Prefecture —From the Viewpoint of WLB Promotion System and WLB System— |
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著作者 | 出石 幸子 Sachiko IZUISHI |
ページ | 1−10 |
概要 | 本研究は,鳥取県の病院における看護職のワーク・ライフ・バランス(WLB)推進体制とWLB制度の2年間の変化を明らかにすることを目的とした.2015年11月に鳥取県内の看護部の管理者にWLB推進体制とWLB制度についてアンケート調査を実施した.基盤制度は全体に,2013年に実施した同様の調査結果よりも得点が高く,基盤制度が整備されている傾向にあった.支援制度は,5つのカテゴリーで2013年よりも得点が高く,その中で,「子育て支援」については,有意差が認められた.また,基盤制度と支援制度の一部で相関関係が認められたことから,WLB制度の整備が進みつつあるものといえる. |
キーワード | ワーク・ライフ・バランス 看護師 基盤制度 支援制度 |
タイトル | 幼児教育保育学科学生の乳児保育学習による親性準備性の変化(第2報) Development of Readiness for Parenthood of Students in the Department of Childcare and Education through the Infant Care Training (2) |
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著作者 | 井田 史子・前田 隆子・鈴立 恭子 Fumiko IDA,Takako MAEDA,Kyoko SUZUTATE |
ページ | 11−20 |
概要 | 本研究は,幼児教育保育学科学生の特性を知り,乳児保育の授業と,保育所での実習体験を通じて,乳児の受け止め方の変化を見ることを目的とした.A短期大学幼児教育保育学科1年生を対象に,平成28年度前期開始時と1年終了時の2回アンケート調査を実施した.内容は対児感情と親性準備性を,尺度を用いて測定し,その変化を見ることで学習の効果を検証した.対象学生は,花沢(1992)が調査した大学生より接近感情は高く,回避感情は低い値であった.1年間の学習で,対児感情の接近感情を高めることはできた.親性準備性は開始時に高い値であり,終了時低下した項目があった.接近感情の上昇が,必ずしも育児積極性を高めることにつながらなかった. |
キーワード | 幼児教育保育学科学生 対児感情 親性準備性 |
タイトル | 鳥取県の主食の特徴 —「次世代に伝え継ぐ家庭料理」の中から— Characteristics of the Staple Food of Tottori Prefecture —In Home Cooking Conveyed to the Next Generation— |
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著作者 | 板倉 一枝・松島 文子 Kazue ITAKURA,Fumiko MATSUSHIMA |
ページ | 21−28 |
概要 | 日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の一環として,鳥取県を調査地域とした聞き書き調査を行った.主食の特徴として,麦飯中心から白米中心に変わってきたこと,米の補食として芋類や雑穀を食する食文化が認められたこと,山陰地域特有の「小豆雑煮」を正月に食する文化が多くの調査地域で認められたことなどが挙げられる.また米を節約しながらもいくつか特定の具材を用いて何種類もの変わりご飯にし,ごちそうとして楽しむ工夫なども確認できた. |
キーワード | 家庭料理 主食 鳥取県 行事食 郷土食 |
タイトル | 〈研究ノート〉 「出前・イベント型まちの保健室」に参加する住民の意識と健康行動 —住民の意識や健康行動を活用したまちの保健室とするために— Conscious and Health Behaviors of the Participants for Delivery Local Health Room in Community Events and Community Centers —Utilization of Resident's Conscious and Health Behaviors for Local Health Room— |
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著作者 | 稲田 千明・荒川 満枝 Chiaki INADA,Mitsue ARAKAWA |
ページ | 29−34 |
概要 | 本研究は「出前・イベント型まちの保健室」をより住民の思いを大切にしたものとして発展させることを意図して,参加者の健康意識と行動に関する調査の自由記述から住民の思いを明らかにすることを目的に取り組んだ.調査結果から住民が健康を意識した時,食事や運動以外には睡眠や心の健康,趣味などを大切にしていることが分かった.「出前・イベント型まちの保健室」の性質上ゆっくりと話をすることは難しいが,質問紙を活用するなどして,まちの保健室がその人の生活背景や思いに寄り添い,健康について振り返るきっかけとなり得ると考えられた. |
キーワード | まちの保健室 住民 健康意識 健康行動 |
タイトル | 〈研究ノート〉 「まちの保健室」の活動地域拡大に向けての方策 ~コミュニティ特性に応じた連携・協働~ A Study of the Scheme for Expanding the Area of “Local Health Room” Activities —Focus on Cooperation and Collaboration according to the Types of Community— |
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著作者 | 藤井 麻帆・田中 響・美舩 智代・近田 敬子 Maho FUJII,Hibiki TANAKA,Tomoyo MIFUNE,Keiko CHIKATA |
ページ | 35−43 |
概要 | 鳥取看護大学「まちの保健室」は2016年度,市町村の枠を越えて発展的に活動を継続し,鳥取県内において活動地域を拡大してきた.本稿では,その中で特徴的な2地域の事例について整理することで,本学「まちの保健室」のコミュニティ特性に応じた連携・協働体制構築の方策について検討した. |
キーワード | まちの保健室 地域包括ケア 連携 協働 看護 |
タイトル | 〈総説〉 鳥取県における在宅育児世帯への支援制度について —「とっとり型の保育のあり方研究会」における検討から— Public Support System for Home-based Childcare in Tottori Prefecture: From the Considerations in the Committee Meeting for Tottori-Style Childcare |
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著作者 | 南 潮 Ushio MINAMI |
ページ | 45−54 |
概要 | 2017年度より鳥取県で在宅育児世帯への経済的支援制度が開始された.この施策の導入に先んじて,その検討を行うため開催された「とっとり型の保育のあり方研究会」において,筆者は会長としてかかわった.この施策は海外での導入例はあるものの,都道府県単位では日本初となるものであり,今後の我が国の保育施策の考え方を大きく進展させる可能性を持ったものである.この施策に対して研究会では活発な議論により多面的な検討が行われたが,本稿ではその経緯や報告書では記載されなかった内容を含め,論点を整理しながら解説を行う. |
キーワード | 子育て支援 在宅育児 児童福祉 子育て王国とっとり |