准教授 宮﨑 百合

1.教育に対する責任

私は本学において、主に美術教育を担当している。中でも特に「子どもの造形」について、「みる」「かく」「つくる」等実践を多く取り入れながら教育している。

学校法人藤田学院ホームページ「教員紹介2023」

2.教育の理念

私は、本学の教育活動において、以下の3点を重視している。

1) 子どもの造形発達の理解
2) 保育者として子どもの造形活動に適切にかかわる力の育成
3) 造形表現について考えを深め、自分の思いをあらわす力の育成

3.教育の方法

上述の教育理念を達成するため、例えば1年次前期の資格必修科目「子どもの造形指導法Ⅰ」では、次のような授業を行っている。
まず子どもの造形発達の流れを押さえ、それに沿った造形活動を体系的にとらえていく。そして保育計画の事例を基にして教材研究をし、実際に製作しながら保育士としてどのように子どもたちとかかわれば豊かな造形表現をつくりだすことができるかを考える。演習を通して得られた気づきを振り返り、最終的には【指導案】を作成して、1年次後期以降の実習に備えられるような内容となるよう心掛けている。
成績評価は、製作物・レポート等の提出物90%、授業態度(製作等の準備物、授業に対しての積極性など)10%を合計して行っている。

鳥取短期大学ポータルサイト「シラバス検索」

4.学生による授業評価

2021年度の授業評価アンケートにおいては、おおむね全体の平均値と同等か高い結果が出た。授業に対する総合的な満足度(項目4)の値は、1年次前期の資格必修科目「子どもの造形指導法Ⅰ」では3.73(演習全体の平均3.31)であった。一方で、事前事後学習の内容を基に予習・復習に取り組む姿勢は2.81(演習全体の平均3.16)と低く、時間外の学習に十分に取り組めていないという結果も出た。演習として、作りっぱなし、やりっぱなしにならないような授業の組み立てが必要であると感じる。

5.教育改善への取り組み

学内で開催されるFD研修や授業公開・見学に可能な限り参加し、授業改善の参考としている。
授業においては、造形の演習という特質から、学生による進度の差が大きく、また表現の自由度も高いため、個々の満足度を高める授業の在り方について悩むことが多い。しかし子どもの造形表現は保育者の経験の豊かさが必要とされるため、できるだけ実践的な内容となるよう、研修などで教材研究をして、授業に活かすように努力している。今年度は指導案の書き方について保育実習指導Ⅰと連携する予定であったが、都合により実現できなかった。指導案の書き方の指導については継続的に他の科目とも連携し、効果的な授業の構築を目指したい。

6.今後の目標

1) 短期的な目標
  1. 学生が、子どもの発達に即した画材・道具の扱いを身につけること
  2. 学生が、実習に活かせる造形活動の指導案作成と実践ができるようになること
2) 中・長期的な目標
  1. 科目間の連携
    本学科の大きな特徴として、保育士資格・幼稚園教諭二種免許状の取得を目指すことが大きな柱となっている。そして、資格取得のために2年間で5つの実習が行われる。この実習を通して保育者としての総合的な力を育成できるよう、各科目が連携して効果的な学びとなる授業を作り上げることが必要と考えている。
最終更新:令和4(2022)年7月19日

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