助教 落合 美貴子
1.教育に対する責任
私は本学において、保育・幼児教育の専門科目である「保育者論」、「保育内容総論」「保育内容(言葉)」「児童文化Ⅰ・Ⅱ」、「教育実習Ⅰ」を担当している。どの科目も、自身の保育実践をもとに演習を行い、多面的な子ども理解と具体的な援助の方法を理解し、専門職として保育・福祉職の現場につながる実践力を教育している。
2.教育の理念
私は本学の教育活動において、以下の4点を重視している。
3.教育の方法
上述の教育理念を達成するため、教育理念1)のように、学んだ知識や技能を基盤に、「子どもを読み解く力」や「指導計画を構想し実践する力」、「様々な材料を必要に応じて工夫する力」が必要である。そこで、実践事例を演習課題として活用する(ワークシート1)ことや地域にフィールドワークの場を求めること、アクティブラーニングを意識することなどの授業を実践する。教育理念2) 3)に関連して、実際に保育現場で起こる、保護者対応や初等教育との円滑な接続、特別な支援が必要な子どもへの指導を行うためには、保護者・家庭との関係、他教職員との関係、他機関との関係等を調整する相互調整力が必要となるため、協同学習の形態ワークシートを授業に取り入れ、コミュニケーション力を高める。そして、教育理念4)については、めまぐるしい社会の変化によって、保育者に求められる専門性も多様化する現在、子どもを大切に思い、保育者として向上心を持って保育者自身が成長していく必要があると考え、保育現場の視点から学生を指導し、「地域に貢献する人材を育成」につなげる。
4.学生による授業評価
2025年度授業評価アンケートによると、「教員の学生が授業に集中するための配慮」の項目では平均値3.81、「教員の各種教材・教具の活用による授業のわかりやすさ」の項目では平均値3.82であった。学生の学びに向かう姿勢や理解度等の実態を踏まえて、演習から基礎的理論の理解へと授業の構成を見直し実践したことが、この結果につながったと捉えている。そして、項目「授業の満足度」の平均値37.9にも表れていた。また、学生の自由記述からは、教員の実体験を交えながらの授業が理解度に大きく影響し、実習での保育実践に役立っていることがわかった。
5.教育改善への取り組み
6.今後の目標
1) 短期的な目標
- 興味・関心がもてるような教材を工夫し、理解しやすい授業を展開する
- 学生の主体的な学びを通して、学ぶ喜びが得られるように、経験と理論を関連付け、意味づけをする
- 学生一人一人の個性を引き出し、集団の中で生かされる場をつくる
2) 中・長期的な目標
- 附属こども園と連携し、修得しつつある知識や技術を実践し応用する力を育む
- 協同学習を通して、共生社会実現に貢献する基礎となる相互調整力を育む


